ココロ健康美人ファイル

平岩裕子さんのココロ健康美人ファイル

【第10回】 言葉遣いについて2(コミュニケーション)

平岩裕子

平岩裕子

  • やまとなでしこ塾主宰。短期大学卒業後、大手百貨店に就職、人材コンサルティング営業、国際線客室乗務員、美容系サロンマネージャーなど、さまざまな角度から人と接する現場経験を積む。「マナーは方法ではなく心を伝えること」を念頭に、現場経験を活かした実践事例に基づいた講演は、幅広い年齢層の女性からの共感・支持を得ている。 やまとなでしこ塾他、企業や公的機関、医療機関でのマナー講座、接遇サービス研修などを実施している。

普段使っている言葉が、相手に与える影響

なにげない一言で残念な気持ちになったり、次から話しかけることに躊躇したり・・・そんな経験はありませんか?

また、身につけているものを褒められたり、「髪を切った?」って聞かれたりというように、自分の変化に気付いてもらえて嬉しい気持ちになったことはありませんか?
誰でも自分を認めてもらえると嬉しいものです。自分の当たり前の行動が相手の役に立っているとか、良い影響を与えていることを知ったらなおのこと。

さて、皆さんご自身が使っている言葉は相手にどんな影響をあたえているのでしょうか。


医院での接遇コミュニケーション研修でも、「忙しくて意識していなかった」という声をよく耳にします。日々業務に追われて、ゆっくり対話ができない現場でも、ちょっとした意識や心掛けしだいで、より良い環境を作ることができます。忙しいから仕方がないのではなく、忙しくても思いやりをもって関わることができるからこそ、プロではないでしょうか。

「看る力」を活かして、ポジティブな人間関係を

話しやすい、聴きやすいなど、安心感を与える空間を作ることは、患者さまにとって良いのはもちろんのこと、職員どうしにおいても業務を円滑にし、インシデント防止にも繋がるのでとても大切です。

そのためには、職場でも人から言われて嬉しかった言葉や、相手の笑顔を引き出す言葉を使いましょう。

例えば、朝の挨拶でも、「おはよう。今日のメイクも夏らしくていいですね」など、あいさつに加えて相手のチャームポイントを見つけて言葉にしてみる。また、帰りには、「おつかれさまでした。忙しい中、資料作成手伝ってくれてありがとう。とても助かりました」「○○さんがとても喜んでいましたよ」など、感謝やねぎらいの言葉を伝える。

心地よい言葉を使うことは仕事だけでなく、恋愛や子育てといったさまざまな場面において、家族、夫婦、友達どうしの間でも役立ちます。

五感をもって「看る力」を、ポジティブな人間関係を築く際にも、ぜひ活かしてみてください。