ココロ健康美人ファイル

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【第12回】 自分に目を向けるワーク「リフレーミング」

平岩裕子

平岩裕子

  • やまとなでしこ塾主宰。短期大学卒業後、大手百貨店に就職、人材コンサルティング営業、国際線客室乗務員、美容系サロンマネージャーなど、さまざまな角度から人と接する現場経験を積む。「マナーは方法ではなく心を伝えること」を念頭に、現場経験を活かした実践事例に基づいた講演は、幅広い年齢層の女性からの共感・支持を得ている。 やまとなでしこ塾他、企業や公的機関、医療機関でのマナー講座、接遇サービス研修などを実施している。

「思うどおりにいかないときこそ成長のチャンス!」と前回書きましたが、では、どのようにすればいいのでしょう。 ポイントは、「自分に目を向けること」。
人や環境のせいにするよりも、自分に原因を見出して改善していくことです。
そこで、自分に目を向けるワークとして、やまとなでしこ塾で実施しているものを一つお伝えしたいと思います。

言葉の影響力を味方につけよう

今日から、日々ご自身が使う言葉に意識を向けてみてください。
言葉は私たちの人生を幸せで豊かにする力も持っていますし、私たちの感情を左右したり、他人を傷つけたりする力も持っています。だからこそ、言葉の影響を自覚して使いましょう。

あなたが生活の中で発する言葉を一言ももらさずに聞き続けている人がいるのをご存知ですか?
それは、あなた自身です。
ぼそっと言った独り言も心の声も全部聞いています。

ある脳科学の先生に教わったのですが、脳は主語を認識しないので、だれかに対して否定的なことを言ったとしても、自分を否定する言葉として反応してしまうそうです。

ですので、否定的より肯定的、被害者的言葉より主体的言葉、悪口より褒め言葉を使い、言葉の影響を味方につけましょう。

リフレーミングで思考の変換を

やまとなでしこ塾では、クイズのように楽しく学べる「リフレーミング」を取り入れています。
リフレーミングは、日頃使っている言葉を言い換えるワークです。

例えば、下記のように否定的な言葉を肯定的な言葉に言い換えます。

・おおげさ → 表現が豊か
・暗い → 物静か
・意志が弱い → 人の意見を尊重する
・落ち着きが無い → 行動的な

人はだれでも考え方のクセを持っています。そのクセはなかなか本人ひとりでは気付くことができません。しかし、このように普段使う言葉のリフレーミングを考えることによって、自分の思考のクセを知り、その思考に左右されるだけではない考え方を持てるようになります。さらに、たくさんの視点をもつことによって、バランスの取れた考え方ができるようにもなっていきます。

「自分と向き合う」ってちょっと堅苦しくて重いイメージがあるかもしれませんが、リフレーミングならどうでしょう。お風呂に入りながら今日一日の言葉を振り返り、次の日に意識して使ってみてはいかがでしょうか。

全ての問題がリフレーミングで解決できるわけではありませんが、言葉による思考の変換ができるようになると、目の前の現象(問題)を前向きに捉えることができるようになり、場合によっては今まで困難と思っていたことが困難でなくなることもあります。

リフレーミングは楽しく取り組めるので、講座の中でも人気のワークです。ぜひお試しください。