歯科経営者に聴く ~第一線で活躍する院長から学ぶ~

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科 若菜 裕和 理事長

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科

静岡県富士宮市は富士山の麓に広がる、静岡県東部の街である。富士山本宮浅間大社の門前町として栄え、現在は「富士宮焼きそば」が話題となり、多くの観光客が訪れている。市の南北をJR身延線が縦断し、富士宮駅が中心駅となっている。
今回、ご紹介するハロースマイル歯科は富士宮駅南口から徒歩3分のイオン富士宮店2階に入居している。経営方針として「共に生きる」をモットーに、年中無休、夜22時(受付:21時20分)までの診療を行っている。診療の待ち時間がほとんどないうえに、待合室には患者さんに人気のある週刊誌や月刊誌など、最新のものを取り揃えているなどのサービスも好評で、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが安心して来院することができる歯科である。 今回はハロースマイル歯科の若菜裕和先生にお話を伺った。

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科 小野瀬 弘記 理事長

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科 若菜 裕和 理事長

プロフィール

  • 1974年 埼玉県 生まれ
  • 1999年 明海大学歯学部 卒業
  • 1999年 藤井歯科 勤務
  • 2002年 ハロースマイル歯科 開設
  • 2008年 WAKANAデンタルクリニック 開設
  • 【学会 他】
  • JEA(日本歯内療法学会)会員
  • IPOI 会員
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■勤務先を選ばれた理由はどんなことでしょうか

卒後2年間は無給で臨床の基礎を徹底的に学びました。解剖、咬合、補綴、ENDO、デンチャーといったことですね。
印象模型で患者さんの生活情報、癖、抜歯時期など、20以上の情報を瞬時に把握する、いわゆる診断力を身に着け、早く確実に成功する治療を学びました。

■開業にあたってのコンセプトやこだわりなどをお聞かせください。

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科多くの歯科医師が患者さんを困っているときに助け、自分の仕事や治療の予後に責任をもってあたると言いつつも、日曜祝日は休み、夜は診療しないという矛盾に気づいていません。また技術がない歯科医師が夜まで診療しているといまだに信じ、人の評価ばかりしている人も多いのです。そんなことを言っている間に、技術、人間性、最新医療機器など全てを兼ね備えた医療法人が次々に出てくるだろうと予想しています。
私どもは、高度の技術や診断能力があり、誠実で責任をとる覚悟ができ、患者さん一人一人と会話を楽しんで、本当に地域に密着した歯科医療機関にするため、年中無休で夜10時までの診療体制にしています。

■開業地としてショッピングセンターを選ばれたのはどのような理由からでしょうか。

地域医療は患者さんにとっての利便性が最も大切だと考えたからです。そこで、年中無休で、夜遅くまで営業しているショッピングセンターの中という立地を選びました。その信念があったからこそ、分院として開設したWAKANAデンタルクリニックもイオン富士南ショッピングセンターの中を選びました。イオン富士南ショッピングセンターは東海道新幹線の新富士駅の近くで、JR身延線、東海道本線の富士駅からは無料シャトルバスが出ていますので、こちらも利便性が高いです。タウンページの歯科医院欄でも、歯科医院の名前を小さくして、「イオンの歯医者さん」と大きく表示させていますので、「いつも開いている、あの歯医者さん」だと分かっていただいているようです。

【経営理念】

■経営理念をお願いします。

医療法人社団 若菜会のモットーは「共に生きる」です。診療所は2軒ともにショッピングセンターの中にあり、365日、夜10時まで診療しています。地域の皆さんに信頼して頂き、安心して治療にお越し頂けるよう、日々の業務にあたっています。
また、待合室での待ち時間は人生で一番、無駄な時間です。私どもではお待たせせず、治療後はすぐに会計できるようにしています。

■診療方針をお聞かせください。

今年、2次元のレントゲン写真診断から3次元CT診断へ移行しました。文字通り、次元が違う診療体制へ変化したと自負しています。
現在の患者数は1日平均60人で、そのうち新期の患者さんが1日に4人から6人といったところでしょうか。患者さんの年齢層は子どもさんからご高齢の方まで平均してします。富士宮市で唯一、年中無休で夜10時まで診察していますので、富士宮市立病院や富士宮市救急医療センターから逆に紹介されて、私どもに来院される患者さんも少なくありません。また、かかりつけの歯科医院があっても、診療時間の都合もあり、来院される患者様もいらっしゃいます。しかし、そのほとんどの方がそのまま通院を続けられるのです。医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科私どもに通院するように勧めるわけではありませんし、ほかの歯科医院の批判も決して行わず、むしろ、かかりつけの歯科医院に戻るように勧めているぐらいなのです。
ただ、私どもでは自分の力を出し惜しみせず、ぎりぎりまで頑張り、本音で接することを目指しています。治療の技術やサービスも大切ですが、私どもの姿を見てくださって、通院を続けることを決断された患者さんが多いように思います。

■分院の方はホワイトニングなども行っていらっしゃいますね。

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科分院は25歳から40歳あたりの女性をターゲットにしており、インプラントのほか、ホワイトニングも行って、少し特殊性を持たせたアピールをしています。
院内の雰囲気も「おしゃれ」をコンセプトにしていまして、著名なフラワーコーディネーターである山口美緒さん制作のプリザーブドフラワーを待合室や受付などにいくつも飾っています。携帯電話でお花の写真を撮られる患者さんもいらっしゃいますよ(笑)。

【増患対策】

■どのような増患対策を行っていらっしゃいますか。

何と言いましても、誠心誠意、患者さんを診ることに尽きますね。私どもはショッピングセンターの中にありますので、私やスタッフの力だけではなく、約100店舗の他業種と共存し、その方々のお力を借りていることを忘れないように心がけています。
急患は必ず診ていますし、患者さんには豊富なメニューを提示します。自費診療の場合、保証期間を設けていませんし、再製に関しても全て私どもの負担で行っています。
また、高さ2メートルの本棚には100冊以上の最新刊書籍や雑誌を取り揃えていますが、これも患者さんから喜ばれています。

【スタッフ教育】

■スタッフ教育について、お聞かせください。

医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科ENDOはオピアンキャリア法を採用していますし、デンチャーは村岡博先生と阿部晴彦先生の手法を取り入れています。
インプラントはPOI、CT(JMM)画像診断を学んでもらっています。また、安全な外科手術のため、PPP、PRPといった再生療法も教育しています。

【今後の展開】

■今後の展開について、お聞かせください。

私どもの展開というより、これからの歯科業界のあり方について、お話しさせていただきたいです。これからの歯科業界の目指すところは決して自費の向上や保険点数のアップなどではありません。他業種と協力して流通や材料価格の改革を行うことによって、歯科医院の材料コストを今の半分以下に抑える努力をしていくことです。それによって、今までとは全く逆の思想を持つことができます。すなわち今の体制で利益が大幅に改善されれば、あえて保険点数の引き下げが行われたとしても、さらに設備投資や人件費、技工所の教育向上に余裕ができるほど大きいのです。その結果、患者負担減など様々な社会貢献が可能になります。
要は今までの材料コストをほかに投資できるようになるわけです。もちろんリスク面もありますが、他業種では流通の改革を15年以上前に行っており、今もなお取り組んでいます。しかし歯科業界は何もせず、「大変だ」、「保険診療だけでは成り立たない」など医院の収入の半分以上が保険収入にも関わらず諦めている歯科医院がほとんどです。利益がなくても、しっかり仕事をすることは当たり前の話であって、別に偉くも何ともありません。このご時世にいまだに保険点数アップなどの夢を見て、または自費の治療ばかり考えている歯科医師には幸せなど来ないと思います。

【開業に向けてのアドバイス】

院長の性格が良いこと、説明が丁寧で優しいこと、説明資料が整って画像で分かりやすく説明してくれること、見た目がきれいであることなどの歯科医院は何万件とあります。経営者の方は皆、必死で勉強をしているのですね。したがって、そういったこと以外の勝てる方程式を考えなければなりません。

プライベート

プライベートの時間はどんなことをして過ごしていらっしゃいますか。

子どもがまだ7カ月なので、帰宅して子どもが寝るまでの間は一緒に遊んでいます。 活発に動くようになってきたので、目が離せず、大変ですね(笑)。休みの日には家族で出かけることが多いです。箱根などで山を眺めたり、ドライブを楽しんでいます。

【タイムスケジュール】

  • 医療法人社団 若菜会 ハロースマイル歯科
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